人類の歴史において、この感染症を克服すると云うことがどれほど凄いことかは言うまでもありません。
人類の進歩と共に、細菌やウイルスも進化していきます。
更には、グローバル社会となった今では、未知の感染症も突然現れる可能性も大いにあります。
我々に出来ることは、免疫力を向上させることと、マスク着用や手洗いやうがいと云うことになります。
★これだけある気をつけたい感染症
細菌やウイルスなどに感染することによって引き起こされる病気を「感染症」といい、その中には日ごろから注意すべきものが数多くあります。
代表的なのが、冬になると大流行するインフルエンザやノロウイルス感染症です。
また肺炎球菌による肺炎は、高齢者ではインフルエンザに続く二次感染として発症することもよくあります。
高齢者の肺炎は命に関わることが多く、注意が必要です。
その他、近年免疫を持たない成人男性の間で、風疹が発生するケースがみられます。
結核も過去の病気ではなく、国内では年間2万人前後が新たな結核患者として報告されています。
これらの感染症は早期発見、早期治療が大切ですが、かからない「予防」が更に大切です。
ワクチンがあるものならワクチン接種によって、感染予防、あるいは発病しても重症化を防ぐことが期待されます。
★インフルエンザは手洗いやマスク着用で予防する
インフルエンザの主な感染ルートは、インフルエンザウイルスに感染した人の咳やくしゃみなどによって飛び散ったウイルスが含まれている飛沫を吸い込むことによります。
ウイルスが付着したものに触った手で鼻や口に触れても感染します。
インフルエンザを予防するには、出来るだけウイルスを吸い込まないようにすること、手指に付着したウイルスを除去することがポイントです。
★ノロウイルスは手洗い、流水洗浄などで予防しよう
ノロウイルスは特に11月ごろから年内に大きく流行、その後春先にかけてダラダラと続きます。
主な感染ルートはウイルスに汚染された飲食物からの感染と、人から人への感染です。
人から人への感染は、感染者の嘔吐物や糞便に触れた手を介する経口感染、嘔吐時に発生した飛沫などを吸い込む飛沫感染、適切に処理されなかった嘔吐物から、空気中にほこりなどと共に舞い散ったウイルスを吸い込む塵埃感染などによります。
手洗いの際にはアルコールやせっけん、中性洗剤を使用するとノロウイルスは手から落ちやすくなりますが、ウイルスを殺す効果(不活化作用)はそれほど高くありません。
嘔吐物や糞便を処理するときは使い捨てマスクや手袋を着用してそっとふき取り、ウイルス不活化作用の高い次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤など)で消毒効果を高めます。
以上で、第10章「感染症を防ぐ」 前半部分を終了します。
日本健康マスター検定の公式テキスト NHK出版より要点を抜粋して記載しております。