認知症を原因別にみると、単独ではアルツハイマー病が36%、脳血管障害が29%、レビー小体型認知症が4%です。
しかし、現在ではアルツハイマー病とほかの病気の合併を含めると、アルツハイマー病がかかわっている認知症全体の3分の2を占めてきます。
原因疾患が何であれ、認知症の前にはMCI(軽度認知障害)と呼ばれる段階があります。
MCI(軽度認知障害)とは認知症の一歩手前、いわば認知症予備軍であって、軽度の認知症ではありません。
MCI(軽度認知障害)は、物忘れやちょっとした失敗はあっても、社会生活や日常生活を送ることができます。
わが国のMCIは約450万人と推定されています。
認知症の方が462万人ですから、ほぼそれに匹敵する人数です。
MCIの人は、治療を受けていても4年以内に半数が認知症に進むとされています。
しかし一方では、同じ治療を受けてもさまざまな要因が絡まって健常に戻る人もいて、その割合は約2割と考えられています。
MCIから健常に戻る人を、「リバーター」といいます。
このリバーターになるには、出来るだけ早くMCIを発見して、その時点で適切な対策をとることが重要になります。
認知機能の低下は、40歳代からすでに始まっています。
もの忘れが増えたなどの変化に気づいたら、まずは医療機関などで受診して、現在の状態を確認しましょう。
認知症になりやすいのは、運動習慣が無い人や好奇心が乏しい人であることが分かっています。
つまり、運動習慣や好奇心を持つことがMCIの予防やリバーターへの道につながるわけです。
私たちの健康調査での経験則では、心や脳や肉体へのそれぞれに「良い刺激」がいくつになっても重要であるように思います。
新しいことへ、何でも良いので常にチャレンジしてみると云うことです。
衰退することで人はボケ易くなり、成長することで若返るように思います。
個人差があってすべての人に、これだけでボケ予防になりますよとお伝え出来ない歯がゆさはありますが、敢えてオススメするならボケ予防には「写経」と「読経」はオススメです。