高齢者になり、心身の活力が落ちた「フレイル」と呼ばれる状態の人が、日本国内に約250万人以上います。
フレイルは生活の質を落とすだけではなく、様々な合併症を引き起こす危険性が有ります。
要介護になることを防ぐために、早期にフレイルの段階で適切に対処をすれば、自立した暮らしを営むことが出来ます。
超高齢化社会が進む今、本人だけではなく周りも早く気づき、生活習慣を見直し重症化を防ぐことが必要です。
フレイルとは、「虚弱」を意味する「frailty]という英語が元となっており、加齢と共に心身の活力が低下して、複数の慢性疾患などの影響もあり、生活機能が障害されて、心身の脆弱性がみられる状態です。
健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味しています。
重症化を防ぐには、フレイルの状態を早期に気付くことが重要です。
現在は、下記の評価基準が一般的に用いられています。
【フレイルの評価基準】
次の5項目の内、3つ以上該当する場合にはフレイルの状態
①体重減少(年間4.5㎏以上または5%以上の体重減少)
②疲労感がある(なにをするにも面倒だと週に3~4日以上感じる)
③歩行速度の低下
④握力の低下
⑤身体活動量の低下
また、フレイルは、身体的側面(低栄養、嚥下・摂食機能の低下、転倒を繰り返すなど)、精神的側面(認知機能の低下や意欲・判断力の低下、抑うつなど)、社会的側面(家に閉じこもりがちとなって他者との交流の機会が減少することなど)、主にこれら3つの側面が相互に影響し合うことにより負荷がかかり、悪化していきます。
フレイルについては以上になりますが、これからの超高齢化社会を乗り越えていくために必要な情報と判断しましたので、成人病予防対策研究会発行の「ほすぴ」より抜粋して記載しております。