日本では、約4300万人の高血圧の有病者が居ると推計されていますが、その内約57%(約2450万人)しか治療を受けておらず、高血圧の治療を受けていない有病者の数は約1850万人に上っています。
日本高血圧学会は、高血圧治療の目標を130/80mmHg未満とする新しい治療方針を2019年4月に発表しました。
血圧が120/80mmHgを超えることで、脳卒中や冠動脈疾患、心不全などで死亡するリスクが段階的に高まるとしています。
収縮期血圧を10mmHgまたは、拡張期血圧を5mmHg低くすることが出来れば、発症リスクは脳卒中で30~40%、冠動脈疾患で約20%、心不全で約40%、全死亡で10~15%、それぞれ減少するとしています。
日本では指針は約5年毎に改定されており、新指針では、高血圧と診断する基準値は140/90mmHg以上で変更していませんが、治療目標は欧米並みに厳格化し、75歳未満の場合、原則130/80mmHg未満としました。
既に心筋梗塞や糖尿病などがある人も同じです。
但し、75歳以上は血圧を下げる薬の影響などでふらついて転倒する恐れが高いことから、140/90mmHg未満としています。
高血圧は自覚症状があまり無いので、個々人が認識していないケースも多くみられます。
特に健康寿命を延ばすためには、定期的な健康診断で自分の健康状態をチェックしておくことは重要です。
毎日の「手入れ」が、元気で長生きの秘訣となります。