活性酸素を除去する働きをもつ物質をスカベンジャー(掃除人・消去剤)と呼びます。
スカベンジャーにはSODのような酵素、すなわち活性酸素を無害化する反応の触媒となる物質と、それ自身が活性酸素と結合して無害化する還元性物質の2種類が有ります。
哺乳類の動物の多くは、体内でビタミン類を生成することが出来ますが、サルや人では外から不足分を取り入れる必要があります。
植物由来で緑黄色野菜に多く含まれるカロチン、お茶に多いポリフェノール、植物や果物の黄色系色素のフラボノイドなども抗酸化物質として働きます。
これらはもともと植物の体内で活性酸素のスカベンジャーとして働いているものです。
活性酸素は、人の病気にも関わっています。
病気にはいろいろあって原因も多様ですが、多くの場合に活性酸素が影響していることが知られてきました。
病原菌による感染症を除いた病気の9割には、活性酸素が何らかの悪影響を及ぼしていると云われます。
しかし、だからといって活性酸素を一網打尽にしてしまうわけにはいかないのです。
悪玉活性酸素のヒドロキシラジカルだけを効果的に除去することが、病気の予防と健康寿命を延ばす為には、欠かすことのできない要素になります。
上記のコラムは、深井有 著「水素分子はかなりすごい」より特に重要な箇所を抜粋して記載しております。