脳は糖質などからエネルギーを生み出しており、その過程で他の組織と同様に老廃物が出来ます。
その老廃物の1つに「アミロイドβ」があります。
老廃物であるため本来は体外へ排出されますが、何らかの理由で排出されず蓄積していくと、アルツハイマー型認知症を発症すると言われています。近年、脳を守るクッションのような役割をしている脳脊髄液が認知症の予防に役立っているのではないかと注目されています。
脳脊髄液は深い眠りであるノンレム睡眠時に流れが活発になり脳内に染み出して、脳内のアミロイドβなどの老廃物を押し流していると考えられています。老廃物を回収した脳脊髄液は、最終的に血中に入り体外へ排出されます。
認知症予防のためには、質の良い睡眠を取ることが重要です。
夜に分泌され睡眠を促すメラトニンは、朝日を浴びることで分泌が高まるセロトニンをもとに作られます。
また、深部体温が下がる時に眠くなるため、日中に活動をすることや就寝の約1~2時間までに入浴をすることなども大切です。規則正しい生活を行い、夜はぐっすり眠って脳のデトックスを促進させましょう。
※ほすぴ「予防医学学術刊行物190号」のコラムより抜粋して掲載しております。